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日本リディアオリリー協会からリディアオリリー記念ピアス皮膚科学振興財団へ
一般財団法人リディアオリリー記念ピアス皮膚科学振興財団の前身である、日本リディアオリリー協会は1975年7月に設立されました。この協会の名前の由来となっているリディアオリリー女史は、生まれつき顔半分に大きなアザを持っておられましたが、その苦しみを乗り越えて、自らアザを隠すカバーマークという塗布剤を開発し、心の苦しみから解放されました。
協会は、この喜びを一人でも多くの方と分かち合う事を趣旨として、このカバーマークを日本に導入したピアス株式会社の創業者、故阪本政弘社長の出資により設立されました。
阪本政弘社長(当時)は旧友、安田利顕皮膚科学会理事長を日本リディアオリリー協会に委嘱し、爾来、①顔面に瘢痕・紅斑等醜形を残すハンセン氏病患者を収容する施設への援助、②その他社会福社施設に対する助成、援助、③アザ、瘢痕、紅斑等の顔面の皮膚障害の治療薬の開発や、治療システムの確立並びにこれらの障害の治療、予防、④皮膚科学全般にわたる学術調査、研究に対し積極的に助成、協力を行い、これらに関する薬学、医学上の知識の向上を図って参りました。
又、1976年秋、皮膚科学者の育成を期してSky Club(for skin research)を設立し、このメンバーをコアとしながら国際的皮膚科学者を多数育成してきました。1994年、故安田利顕理事長の後任として、Yasuda-Sakamoto Memorial Award 第1回受賞者で、Sky Clubの代表世話人であった小川秀興氏が第2代日本リディアオリリー協会理事長に就任しました。
当財団は小さいながらも、多くの皮膚科医の先生方、財団の事業に賛同いただける会員の方々の善意に支えられ、事業を継続しながら、ご信頼を得て参りました。その結果、皮膚疾患に悩む人々の福音となり、また皮膚科学の振興に足跡を残してきたと自負しております。
2014年4月、公益法人制度改革に当り、当財団は、日本リディアオリリー協会創立の精神を継承してこれらの事業を継続するとともに、最先端研究の成果をより早く、多くの人々のために実用化することを目指し、事業化を推進していくため、一般財団法人に移行し、現在の名称に変更いたしました。今後は、皮膚科学の振興とともに、より多様化していく人々の健康と美容ニーズにも、幅広く応えていくことが財団の使命であると考え、社会に貢献できる様々な事業にチャレンジしていきたいと思います。今後共、より一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
1941年東京生まれの北京育ち。丸亀大手前高校を経て、順天堂大学医学部を1966年卒業。三十代の若さで教授。1996年医学部長、2000年4月学長を経て、現在順天堂大学理事長。 専門は皮膚科・アレルギー学で、日本研究皮膚科学会理事長、国際人獣医真菌学会、国際皮膚科学会副理事長など歴任。韓国、中国、英国、独国そして米国皮膚科学会名誉会員に四十歳代で推挙されるなど、わが国を代表する国際的学者。 日本政府による国際協力事業として、「皮膚病・性病の専門医育成コース」を設立、チーフオーガナイザーとして38年間継続されているこのコースの卒業生は36カ国、946人に達し、各々の母国で教授・国立研究所長クラスに就任した者約70人で「学術立国」日本の名を高らかしめている。1992年、タイ国王より勲二等王冠勲章と「騎士団の司令官」の称号を授与された。 1996年厚生省特定疾患(皮膚難病)統合研究班長、1998年文部省助成の「アトピー性疾患研究センター」 のセンター長、同年「疾患モデル研究センター」、2002年「環境医学研究所」、2005年「スポーツ健康医科学研究所」、2007年「スポートロジーセンター」、などの構想をまとめ国の助成・認可を受けるなど、学者として内外からの信望が厚い。
日本皮膚科学会会頭、国際人獣医真菌学会会頭、日本医学会総会副会頭など歴任。
厚労省・厚生科学審議会委員、医道審議会委員、文部科学省・中央教育審議会委員、一般社団法人 日本私立医科大学協会理事長を務め、現在はアジア太平洋医真菌学会理事長、公益財団法人 医学教育振興財団理事長、公益財団法人 日中医学協会理事長、全国医学系大学倫理委員会連絡会議理事長を続けている。